2011-01-01から1年間の記事一覧

大判カメラのへそ

スキャナカメラのワークショップは実に面白かった。なかでも愉快だったのはレンズのとっかえひっかえである。バックがデジタルだから、撮影結果はリアルタイムでスクリーンに出る。ひょいとレンズを取り替えては、また1枚。はい、次のレンズはこれこれと、小…

好きこそものの上手なれ

仲間内では「ムさん」で通っている。とにかく多才で、鉄道模型は家の中にジオラマまで作っているとか、工作は金属・木工・塗装・配電、何でもござれ。本物の鉄道も大好きで、廃線になると聞けばどこまででも乗りに行く。SLの撮影ではプロもはだしという話で…

雑巾がけは楽し

前回の「芸術写真」で触れた「雑巾がけ」というヤツ。およそいまの写真とはほど遠い画像が、やっぱり気になる。芸術する気なんかさらさらないし、ピクトリアリズムといっても、せいぜいがソフトフォーカス・レンズの写りが気になる程度なのだが、自分の写真…

写真はどこまで芸術か

東京都写真美術館の「芸術写真の精華」展は、久しぶりに写真を考える機会になった。サブタイトルが「日本のピクトリアリズム 珠玉の名品展」とあるから、いわずとしれた、日本の写真史に残る「あの時代」の作品展である。 同館の友の会員向けの内覧会があっ…

フィールドカメラのぬくもり

古い写真だが、全日本クラシックカメラクラブ(AJCC)の写真展で、大いに受けた1枚だ。タイトルが「なに、また買ったの?」だった(右)。クラカメ三昧の会員たちは、だれでも奥方の目が怖い。これも、買ったばかりのナーゲル・ピュピレ(エルマー付でしたよ…

出よ! デジタルのダゲール

きょうは大判の未来を語ろうか。いまやカメラはデジタル全盛で、究極の便利・簡単が達成されて、銀塩仲間も大方デジタルにいってしまった。むろんデジカメは記録装置としてはたいしたもので、このページでも大いに使っている。というより、デジタルでないと…

奇跡!蘇った乾板

いつも刺激的な話を持ち込んでくる城靖治さんが、「ポストカードの乾板を手に入れました」という。ポストカードは、その名の通りハガキに使ったもので、イギリスから始まってアメリカでも大陸でも、カメラはときどき見かける。しかし、フィルムがないのでど…

気を写す

銀座に今もある有賀写真館の創業者、有賀乕五郎(とらごろう)の「気を写す」という話がある。写真館を訪れたところ、有賀が「今日はお顔の色がすぐれないようですから、差し支えなければ、日をあらためた方が‥‥」といった。そこで、別の日に顔を出したら、…